SKY-HI 香港ライブ備忘録3 ー冒険の続きはそこでしよう
音楽に、ダンスに、エンタメに、国境なんてない。
そう実感した最高の一夜。
2017年10月22日。
SKY-HIによるライブハウスツアー”ROUND A GROUND 2017”の香港公演。
前回のその2に続き…
vvvvvv6tones.hatenablog.com
忘備録その3、ライブが終わったあとの話というか、余韻。
実はだいたいのことはライブ終わって一週間後くらいで書いていたんだけど、なかなかまとまらず…
*超個人的な語りです。
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終演後、ため息とともに横にいた友人のSちゃんが呟いた。
”That was… intense…”
Intense…『濃い』と訳せばいいだろうか。
とことんラップして、とことん歌って踊って…
濃密で、充実したパフォーマンスに、
彼女は圧倒されたようだった。
ミーグリに並んでいる間、具体的に感想を聞いてみた。彼女は心からライブを楽しんでくれたようで、ファンとしても誇らしかった。特に「舞台上の存在感とバイブスの高さ」、MCやセンテンス、そしてLUCE前のMCで見せた「ユーモラスでフレンドリーなキャラクター」、そして「観客とのコミュニケーション」が良かったという。
特にセンテンスは、おふざけモードというか、遊び心満載の場面。そしてそれが、当然のごとくエンターテイメントとして成立している。SKY-HIとBFQの関係性だったり、オフモードに近い人間性が見られたことで、よりアーティストとしても興味が湧いてきたみたい。
最初から最後まで完全無欠のアーティスト面だけを見せるんじゃない。
ユーモラスなところも、パーソナルなところもさらけ出していたのが良かったんだね。
「Although I didn’t know that many songs, and didn’t him that much as an audience, I felt like a part of it and was so engaged to his performance.」(=彼の曲だったり、人となりをあまり知らなかったけど、客の一人として受け入れられた感覚があったし、パフォーマンスにとても魅了された。)
特にこの感想が、すごく嬉しかった。彼女はいつも洋楽かK-POPを聞いていて、私の熱心なファン活動がなければおそらくこのライブに参戦することもなかったような子だ。それでも、良さって伝わるものだなぁと、誇らしくなった。
さて、ミート&グリートですよ。
ぶっちゃけ、いろいろなことを考えた時間だった。
とりあえず、それについては幾つかツイートしたので、
そのつぶやきをまとめることとします。
#RAGツアー やっぱ思い返すと、自分的ハイライトはどう考えてもライブ本編だった。それが、いいんだと思う。
— かおり (@kaoru_flyersHK) 2017年10月22日
#RAGツアー
— かおり (@kaoru_flyersHK) 2017年10月22日
ミーグリは、SKY-HIに音楽を「手渡してもらった」ことをさらに実感するためのボーナスステージのように感じられた。とにかく、明らかにお疲れの中、それでも100人を超える参加者に、笑顔を絶やさず向き合ってくれたSKY-HIの懐の深さに感謝。
ミーグリ待機中、私の何人か前で一旦ストップが入ったことがあった。SKY-HIは、キムラさんと何かをしゃべりながら、ちょっと苦しそうな顔で体中ストレッチをしていた。そりゃ、あの全身全霊のライブの直後。疲れるのは当然。それでも、1分も待たずにミーグリは再開。「…プロだ」と思った。
— かおり (@kaoru_flyersHK) 2017年10月22日
でも、ミーグリで私が感じた、ものすごーく複雑な感情…つまり、喜びと、感謝と、隠しきれないミーハー心(おい)と、申し訳なさと、尊敬と…に、答えが出たのは、まさかのコンサバ母の順番がきた時だった。
— かおり (@kaoru_flyersHK) 2017年10月22日
母:「お疲れのところありがとうございます」
S:「いや、こちらこそ」
ミーグリで「お疲れのところありがとうございます」という母に、「いや、こちらこそ」と言ったのだ。SKY-HIはどこまでも誠実で、まっすぐで、優しい人だった。
— かおり (@kaoru_flyersHK) 2017年10月22日
年下の分際で何様、と思うけど、その謙虚さは本当にすごいと思った。
さて、充実感に満たされたまま、気づけば帰りのバス。
SKY-HIの曲を聴こうと思いスマホを取り出し…やめた。
まだ耳の奥に、生の歌声が残っている気がした。
背骨の芯や骨盤のあたりに、あの振動が残っている気がした。
その余韻に、かれこれ一週間くらいは浸っていただろうか。
それくらいインパクトのある、最高の一夜だった。
やっぱり、生って、楽しすぎる。
当たり前のようだけど、本当にそう思った。
音楽は耳で聴くだけじゃない。全身で聴くんだ。
だってSKY-HIは全身で歌っていたんだもの。
海外から日本のアーティストを応援していると、この「生」の機会がどうしても限られてくる。
今回のツアーは、地元にいながらその経験させてくれた。
SKY-HIは海を越えて、「音楽を手渡しに」来てくれた。
海外のファンの一人である私は、今回改めて「生」の楽しさを教わった。
本当に、感謝しかない…
…
さて。
SKY-HIのファンは世界中に散らばっているけど、
その人数は、まだ、お世辞にも多いとは言えないだろう。
今回の香港ライブでも、ライブハウスを超満員にしたわけではない。
でもだからと言って、今回の海外ツアーを、「海外ライブ成功」というネームバリューのためだけにやっている、という風に受け取る音楽好きの方が一人でもいたら…
実際にライブに参戦した者として、全力で否定したい。
いちファンとしてではあるけど、SKY-HIの実力、人柄、そして心意気は、世界レベルで戦っていけるポテンシャルがあると感じた。特に、Sちゃんの感想を聞いて、それは確信に変わった。
SKY-HIもインタビューで言っていた通り、
「やってみないとはじまらない」のだ。
満員にならないから、と海外公演を躊躇していては、何もはじまらない。
しかも、RAG海外ツアーは、すでに何人か存在している私たち海外ファンのことも、日本のたくさんのFLYERSと平等に、思ってくれていることを伝えてくれた。
日本の音楽市場はそれだけで大きく、内向きになりがちな邦楽アーティストも多いとは思う。でも、SKY-HIは国内で着実にステップアップしている上に、海の向こうを見据えている。
リスクを承知で、
それでも果敢に、
次のステージへ挑み続ける。
SKY-HIの男気溢れる覚悟は、
かっこいいし、尊敬する。
そしてその覚悟に、いちファンとして心から感謝したいのです…
…
私個人的にも、この海外ツアーに勇気をもらいました。
高校の最終学年となり、日本でも、香港でもないさらなる新天地への進学を予定しています。グローバルな環境で勉強させてもらえるチャンスをもらえたのは、すごくありがたいし恵まれたこと。このチャンスを大事に、しっかりと自分の夢を掴みたいと思っています。
でも、居心地のいい環境から離れるのは、やっぱり、不安。
しかも、新天地では日本との地理的な距離がさらに遠くなるので、
今でさえ少ない日本のライブ参戦のチャンスが、さらにググッと減る…うぅ…
そんな時に、応援しているアーティストが本格的な海外進出へと動いているのは、ものすごく心強い。どこに行っても、自分の好きな音楽はそばにいてくれる。地理的距離じゃない。心の距離の話だ。
そレニ、SKY-HIの言葉を信じれば、彼は近いうちに、また、BFQとJrさんを連れて世界中を回ってくれる。
あわよくば、私の住む街にやってくるかもしれない。
そうしたら、また、「生」の音楽を楽しめるじゃないか。
SKY-HIが羽ばたくなら、私も羽ばたける。
どこに行ったって大丈夫。
『この冒険の続きは、そこでしよう』
(ナナイロホリデー)
音楽に、ダンスに、エンタメに、国境なんてないんだから。